はじめに
オリオングループは「沖縄から、人を、場を、世界を、笑顔に。」というミッションを掲げています。このミッション実現のために、大切なステークホルダーでありかつビジネスパートナーでもあるサプライヤーの皆様とともに、様々なステークホルダーからの要請や期待に応え、社会の変化に適応しながら購買活動を推進していきます。
そして、皆様との長期的な信頼関係を構築し、関係各所・地域社会と調和した持続可能な社会の実現に向けて活動していきます。当社の購買基本方針はサプライヤーの皆様のご理解とご協力を得て、持続可能な購買活動を実行することを目的に作成されたもので、「オリオングループの持続可能な購買基本方針」「サプライヤー行動指針」から構成されています。
当社購買活動の趣旨をご理解いただくとともに、行動指針に則った活動にご協力をお願い申し上げます。
オリオングループの持続可能な購買基本方針
オリオングループは日本でも特有な、亜熱帯気候の島嶼である沖縄県で事業を営む企業として、様々なかたちで社会に貢献することをこれからも継続していきます。
その社会的責任への取り組みの一環として、当社の購買活動においても、「オリオングループの持続可能な購買基本方針」を制定しました。この方針を通して、サプライヤーの皆様との間に長期的な信頼関係を築きながら、共に企業としての社会的責任を果たすため、関連するすべての法令やルールを遵守し、公平・公正で透明な購買活動に努めていきます。
オリオングループの持続可能な購買基本方針は、以下の8つの観点から構成されます。
1. 人権の尊重
- 自社及び取引先のすべての人々の人権と多様性を尊重します。
- あらゆる差別や個人の尊厳を損なう行為を行いません。
- 多様性を反映した職場と機会を提供し、あらゆるハラスメントを行いません。
2. 労働環境の整備
- 自社及び取引先に関し、安全で健康的な職場環境を確保し、従業員の心身の健康を維持します。
- 従業員団結権を尊重し、強制労働、児童労働を禁止します。
3. 品質本位
- 購買活動においては、安全と品質を最優先し、さらにコストについても重視します。
- 社会・お客様にとっての価値を向上させる新技術やご提案を歓迎します。
4. コンプライアンスの遵守
- 社会規範、関連する法令およびその精神を遵守し、社会に信頼される良識ある活動を実施します。
- 購買に関わる担当者は、いかなるサプライヤーとも個人的な利害関係を持ちません。社会規範から逸脱するような不当な謝礼や贈答品は受け取りません。当社への寄付や当社グループの製品・サービス等の利用を強要しません。また、互恵取引を前提とした購買活動を実施しません。
- 反社会的勢力やマネーロンダリングなどの違法行為に携わる者とは、一切の関係を持ちません。
5. サプライヤーと一体となったCSR購買の推進
- CSR(Corporate Social Responsibility)購買を積極的に推進し、サプライヤーに「サプライヤー行動指針」の遵守を求め、サプライヤーと一体となりCSR購買に取り組みます。
- サプライヤーと連携して、購入する財サービスの持続可能性を追求します。万一、それらの持続可能性の評価において課題が発見された場合には、サプライヤーと協働して課題解決に取り組みます。
6. 公平・公正な取引
- サプライヤーに対し、所在する国・地域、会社の規模にかかわらず参入の機会を与え、複数のサプライヤーからの競争見積りによる購買を原則とし、公平・公正な取引をします。
- サプライヤーの選定においては、品質 (Q)・価格 (C)・納期 (D)・安定供給のほか、CSRへの取り組み、技術力・コンプライアンスや環境に対する姿勢・人権尊重などを総合的に評価して決定します。
7. 環境への配慮
- 法令、条例および業界の自主基準を遵守し、自然豊かな沖縄県と調和・共存する社会づくりを目指します。
- 「オリオングループ環境基本方針」に則り、環境への配慮、汚染の防止を心がけ、サプライヤーと協力して地球環境、沖縄県の環境に配慮した購買活動を実践します。
8. リスク防止と情報管理
- サプライヤーと長期的な信頼関係を築き共存共栄を図ります。また、サプライヤーと協力しリスクの適切な管理と未然防止を徹底し、社会と経営への影響を回避する取り組みに努めます。
- 購買活動において提供を受けた個人情報、営業秘密や技術情報については適正に管理し、開示先は限定し、ご提供者の了解なく社内外に公表しません。
サプライヤー行動指針
オリオングループの製品・サービスをお客様に提供するまでには多くの事業者が関わっています。そのため、社会的責任を遂行するうえで、自社が直接関わる範囲だけではなく、サプライチェーン全体における管理が重要と考えています。
そこで、オリオングループは持続可能なサプライチェーンを実現するために、サプライヤーの皆様に守って頂きたいこととして「サプライヤー行動指針」を定めました。
これらのサプライヤー行動指針や関連方針の周知について、当グループ各社とお取り引きのある主なサプライヤー様(対総仕入金額の80%以上)に向けた説明会等の開催、アンケートを2026年までに実施し、その回収率100%を目指します。
サプライヤーの皆様はサプライヤー行動指針に示す各項目をご理解いただき、これらの項目に則った活動をお願いいたします。また、サプライヤーの皆様自身が自社の企業活動をCSRの視点で振り返り、更なる向上に努めていただくようお願いいたします。
なお (1) 事業活動を行う全ての国・地域における関連法令を遵守すること、(2) 各法規制と行動指針が異なる場合や相反する場合には、国際的に認められた以下8項目をより尊重する方法を追求致します。
サプライヤー行動指針は、以下の8つの観点から構成されます。
1. 人権の尊重
- 国籍・人種・民族・宗教・思想・性別・年齢・障がい・性自認・性的指向・雇用形態その他各国・各地域の法令で保護されている特性による差別や、個人の尊厳を損なう行為を行いません。
- 多様な背景を持つ人たちが、自らの持つ能力を発揮できる職場と機会を提供します。 また、精神的、肉体的であるかを問わず、相手を傷つけるような言動やあらゆるハラスメントを行いません。
- 人権を尊重するうえで、事業を展開する国や地域の法令を遵守いたします。
2. 労働環境の整備
- 職場の安全に対するリスクを評価し、適切な設計や技術・管理手段をもって、従業員の安全を確保します。職場における危険、暴力、秩序を乱す行為を許しません。
- 職場において人体に有害な物質が暴露される状況を把握し、適切に対策を講じます。 従業員の過剰労働を削減し、賃金や労働時間を含む労働環境に関する各国・各地域の法令を遵守し、従業員の権利を確保するとともに、心身の健康を保全します。
- 団結の自由の権利を支持、尊重し、労働環境や賃金水準等の労使間協議を実現する手段として、従業員が団結することを尊重します。従業員による組合等の結成、加入を認めるとともに団体交渉権を尊重します。 また、本権利に関連する法規を遵守します。
- 人身売買を含む、いかなる形態の現代奴隷も許容しません。すべての従業員をその自由意志において雇用し、強制的な労働は行いません。 また、最低就業年齢に満たない児童対象者の雇用・就労を禁止します。
- 労働環境、労働条件、最低賃金等に関し、事業を展開する国、地域の法令を遵守します。
3. 環境保全
- 環境への負荷が少ない原材料、設備等を調達します。原材料・エネルギー使用量・CO2/GHGの削減、水資源の有効利用に努め、省資源及び地球温暖化防止に貢献します。
- 廃棄物の発生量を抑制し、再資源化に取り組みます。 廃棄物は関連法令に従い、適切に処理します。
- 生物多様性に配慮した資源利用を推進します。
- 環境汚染 (水質汚染・大気汚染・振動・悪臭等) に関する法令等を遵守し、継続的改善を図ります。法令等で指定された化学物質を適正に管理し、取扱います。
- 法令等に従い、汚染を予防し、必要とされる場合は行政からの許認可を受け、また必ず要求された管理報告を行政に提出します。
4. 公正な企業活動
- 社内外の法令やルールを遵守し、知識の更新に努めます。業務にかかわる重要な法改正などのルール変更については積極的に情報収集します。
- 各国で定める商取引に関する法令等 (日本の場合は下請法、独占禁止法など) に抵触する行為は行わず、公正・透明・自由な競争と取引を行います。競合他社を含む他の事業者と、公正な競争を阻害する合意 (カルテル) につながる行為を行いません。
- 接待・贈答などに関する社会通念・常識を理解し、贈収賄などの腐敗を防止いたします。 反社会的勢力やマネーロンダリングなどの違法行為に携わる者とは、一切の関係を持ちません。
5. 品質の確保
- 原材料の調達から製商品の研究・開発・製造・物流・販売後において、安全性確保を最優先として、ステークホルダーから信頼を得られる活動に努めます。 事故や不良品が発生した時は、速やかに、情報開示、所轄官庁への連絡、製品回収、供給先への安全対策等の対応を行います。
6. 情報管理
- 顧客・第三者・従業員の個人情報を適切に管理し、保護します。顧客や第三者から受領した秘密情報を適切に管理・保護します。
- 法令等で公開を義務付けられているか否かを問わず、ステークホルダーに対して積極的に情報提供・開示を行います。
- 自社の知的財産を適切に利用し、他社の知的財産権を尊重し、侵害しません。
7. 地域社会の尊重
- 国際社会・地域社会の経済・社会・文化習慣等を尊重し、地域社会との調和を図ります。事業活動を行う国および地域の法令等に誠実に従い、コミュニケーションを通じて相互理解に努め、持続可能な発展に貢献します。
8. 責任ある飲酒
- 飲酒運転、20歳未満飲酒、妊産婦飲酒、大量飲酒などの不適切な飲酒には様々な問題が生じることを理解し、不適切な飲酒の撲滅に努めます。
以上のサプライヤー行動指針に則った活動へのご協力をよろしくお願いします。
オリオンビール株式会社 購買管理規程
オリオンビール株式会社において購買活動や購買活動を行うに当たって守るべきことを定めております (2022年4月1日制定)。活動の具体的な手続きを示すもので、以下に主要部分を抜粋いたします。
1.用語の定義
「購買」は、購買戦略立案、サプライヤー新規発掘、比較見積、価格交渉等を実施し、サプライヤーの選定、価格その他の契約条件を決定し、財・サービスを購入することをいう。
2.見積もりの原則
原則として2社以上の複数サプライヤーからの見積りを取得すること。
3.発注内容の決裁
発注手続は、発注依頼者からの発注依頼申請により開始され、発注依頼申請書は、発注依頼承認者による決裁を受ける。
4.発注等
一連の購買手続をオリオングループ各社の社内規定に従って行うこと。
5.取引先調査
「購買稟議」に記載された取引先に対し、必要に応じて取引先の供給能力を調査し、把握しなければならない。
その他、遵守事項、発注方法と契約、検収、仕入計上、支払、秘密保持についても定めております。
6.取引先の選定登録及び継続的監査
新規取引先と取引を開始するにあたり、次の方法によりデューデリジェンスを行い、その取引先が問題ないことを確認し、定期的に監査を行う。
- 人事総務本部 総務課による「反社チェック」
- 経営管理本部 財務経理部による取引先調査
- 生産本部 品質管理課によるQA点検
- サステナビリティ委員会による環境監査
- サステナビリティ委員会による社会的問題に関してのリスク評価